【2022夏・大日岳登山ツアーレポート】(第7回)

二日目:大日平から大日岳へ

絶景が広がる大日岳へのルート

二日目は6時に起床。「大日平山荘」は山小屋というより旅館のような居心地の良さで、ぐっすり眠ることができました。おかげで前日の疲れもスッキリ。晴天にも恵まれましたが、台風が接近している影響で風は朝からかなり強めです。

朝食を済ませて準備運動を終えたら7時に出発。「今日は4時間かけて標高2425mにある大日小屋を目指します。高低差は昨日と同じくらい。今日も上り道が続きますが、素晴らしい景色が待っているので期待してください」と佐伯さん。

木道を歩きはじめるとすぐに、大日岳を正面に眺められる大きな湿原に入ります。紅葉には少し早い季節でしたが、山々の稜線と真っ青の大きな空が拝めるだけで、足取りは自然と軽くなります。しばらくはなだらかな道が続くので、朝の足慣らしにもぴったり。

登山道のまわりにはアザミやオヤマリンドウといった高山植物も咲いていて、その度に女性参加者たちはスマホで撮影タイム。のんびりとのどかな山時間を楽しみながら先へと進んでいきます。昔の修験者たちも、道端に咲く高山植物に束の間の癒しを得ていたのかも知れません。

午前9時。登り始めて2時間で予定していた中間地点に到着。「今日はいいペース。風が強いので、帽子が飛ばされないように注意しましょう」と佐伯さんが言うとおり、朝よりもだいぶ風が強くなってきました。風通しのよい道だと体ごと吹き飛ばされそうになるほどなので、細心の注意を払って進みます。

このあたりまで来ると眼前には大日平が広がり、遠くに宿泊した「大日平山荘」が見えるように。あまりの絶景に参加者一同も思わずパチリ。一日目の木々に囲まれた急な上り道とは打って変わって、大日岳へのルートは本当に景色が最高でした。

そこからさらに1時間ほど。岩場などを超えていくと、ようやく赤い屋根が目印の「大日小屋」が見えてきました。ここまで来ればもうひと踏ん張りです。

(この事業は環境省補助事業で実施いたしました。)

文:まついただゆき

写真:下城英悟

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